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2025年8月1日金曜日

  戦後80年特別企画「ひろしま みどりとりどり」
Special project 80 years after the war “Hiroshima Various Green

2025年8月1日(金)~ 8月17日(日)
August 1(Fri.)- 17(Sun.)2025

YUGEN Gallery(東京)
YUGEN Gallery(Tokyo)

参加作家:徳本萌子、渡辺真悠、高松明日香、有田大貴
Artist : TOKUMOTO Moeko, WATANABE Mayu, TAKAMATSU Asuka, ARITA Taiki

キュレーション:山本功(タメンタイ)
Curated by: YAMAMOTO Isao(Tamentai)







像の筆触

Brush Strokes of Images

 

1959年公開のアラン・レネ監督の映画「ヒロシマ・モナムール」(邦題:「二十四時間の情事」)から引用した場面を再構成し絵画として制作しています。

映像の持つ力を絵画とすることや、他者のまなざしを描き直すことによって、イメージの新たな側面を表現したいと考えています。










白き花の形象

Figure of the White Flowers

 

瀬戸内海芸予諸島の因島と大久野島をイメージする絵画を制作しています。因島は昭和の時代に盛んに除虫菊が栽培されました。大久野島には今も当時の遺構が多く残されています。その風景を白い色を手掛かりにしながら描きました。
















白き花の形象 
高松明日香  

かつて広島県に住んでいたので、 それはいつか取り組めたら、と考えていたことでした。 キュレーションの山本さんからの当初の提案は、 広島の「若々しい緑」と「遠景としての空と雲」を描いてほしい、というものでした。 以前、アラン・レネ監督の映画「ヒロシマ• モナムール」の場面から引用した作品を制作した経験がありましたので、「若々しい緑」には着手できました。 けれども、「遠景としての空と雲」は、自分が取り組むと浅はかになる、と感じました。  

そこでふいに、学生の頃に知った因島での除虫菊栽培のことを思い出します。 「昭和30~40年代の除虫菊畑」の光景を映した画像を見つけ、心を打たれました。 画像を絵にする許可をもらい、山本さんにも相談しながら描いたのが出展作です。 個の作品をこえて、会場内で生まれる物語に思いをめぐらせながら、 作品制作に取り組みました。


●戦後80年特別企画「ひろしま みどりとりどり」
■期間  :2025年8月1日(金)〜8月17日(日)
■開館時間:平日13:00〜19:00 土日祝日13:00〜20:00
      ※入場は閉場30分前まで ※会期中無休 ※最終日は17時まで
■場所  :YUGEN Gallery https://yugen-gallery.com/blogs/exhibitions/green-green-hiroshima-tokyo
■住所  :東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F(株式会社ジーン/オフィス併設)
■キュレーション:山本功(タメンタイ)
■参加作家:徳本萌子、渡辺真悠、高松明日香、有田大貴
■入場料 :無料


東京で開催されるグループ展に参加させていただきます。昨年展示させていただいたタメンタイギャラリー(広島)の山本氏のキュレーションで、タメンタイに関わる作家さんたちと一緒に展示させていただきます。
私は昭和30年代ごろに広島県の因島で栽培されていた除虫菊の風景や、映画「ヒロシマ・モナムール」から引用した作品を展示いたします。
関東の展示でいつもサポートしていただいているGALLERYエクリュの森にも相談しながら、準備をしました。
もしお近くの際は、どうぞよろしくお願いいたします。




2025年6月5日木曜日

高松明日香展 目のうえでみんな手を結んでいる All Things are Connected on Eyes 展示風景

 高松明日香展 目のうえでみんな手を結んでいる
All Things are Connected on Eyes

2025年6月4日(水)~ 6月9日(月)
June 4(Wed.)- 9(Mon.)2025

日本橋三越本店 コンテンポラリーギャラリー(東京)
Nihonbashi Mitsukoshi Main Store Contemporary Gallery(Tokyo)

協力:GALLERYエクリュの森
cooperation:GALLERY ecru-no-mori


個展「目のうえでみんな手を結んでいる」の初日に、ギャラリートークを開催いたしました。その時にお話しした内容の一部を、会場写真とともにまとめました。

この展覧会では、会場内に35点、通路側に3点、バックヤードに4点で合計42点の作品がここにあります。それぞれをこの会場で即興的に組み合わせながら、構成しました。




あなたの手を握る
I Grasp Your Hand
2025
acrylic on canvas
227×227mm

霧笛 02
The Fog Siren 02
2025
acrylic on canvas
333×333mm

作品のモチーフは、映画のシーンや、ウェブ上の画像、自分で撮影した写真などを元に、複数のものを組み合わせて、1つの絵画の中にイメージを落とし込むようにして描いています。


苗木
The Tender Plants
2025
acrylic on canvas
227×227mm

わたしたちだけ
Outside Three, No One Knows
2025
acrylic on canvas
242×333mm


芳情
Your kind Intentions
2017‐25
acrylic on canvas
380×455㎜


箱状の立体物に描いた作品


今回の個展のタイトル「目のうえでみんな手を結んでいる」という言葉は、2022年に詩人の暁方ミセイ氏が、私の作品に寄せてくださった詩の文末を引用させていただいています。

彼女の背中   木蓮の花
A Glimpse of Her Back   The Magnolias
2025
acrylic on paper
546×395mm


交流する
Interchange
2025
acrylic on canvas
227×227mm




Palm of Buddha
2025
acrylic on canvas
333×242mm


包む
To Cover a Surface with a Skin
2025
acrylic on canvas
410×318mm



Eyes
2025
acrylic on canvas
455×530mm



ジギタリス
The Digitalises
2025
acrylic on canvas
410×318mm



伝え手
The Bearer of the Message
2025
acrylic on canvas
227×227mm


作品の構成は、いくつか作品のまとまりをつくり、小説の章立てのようなイメージで、会場全体を構成しました。
描いている段階で、これは組合わせにしよう、とおもう作品もありますし、展示作業をしていくなかで、新たにうまれた組み合わせもあります。


中央の大きな作品と、向かって左側にある正方形の作品は、最初から組み合わせにしようと思っていましたが、その両側の組み合わせは、この展示作業の中で生まれました。


助言者
The Mentor
2025
acrylic on canvas
318×410mm

浴(ゆあみ)
Recuperating at the Waters
2025
acrylic on canvas
227×227mm

タイトルについては、絵が出来上がって最後に決めます。決めるのには非常に時間がかかり、今回の作品すべてにタイトルをつけるだけで数時間かかりました。歌詞や小説の一説、英語辞書などを参考にしながら、これだという言葉に出会うまで、悩み続けています。



2つのセクション - 朝焼け   2つのセクション - 真昼
Two Sections - Morning Glow   Two Sections - Midday
2025
acrylic on paper
546×395mm

私は、私がそうであるということを知っている
I know I am
2016
acrylic on wood panel
380×455mm

今回、いくつか過去の作品を展示の構成に加えています。また、加筆した作品もあります。
作品の内容とともに、描き方の変遷も感じていただけたらと、展覧会を構成しました。

眠りにつくまで
Until You Fall Asleep
2025
acrylic on canvas
227×227mm


今回、青りんごのモチーフが複数出てきます。緑色について考えた作品です。

梢の花を摘み取りながら
I pick up the flower of the treetop
2017‐25
acrylic on canvas
1167×1167mm


霧笛 01
The Fog Siren 01
2025
acrylic on canvas
273×220mm

私の中の訪問者
A Visitor in Me
2023‐25
acrylic on canvas
606×727mm

トゥーレの木
Árbol del Tule
2025
acrylic on canvas
1167×910㎜

小道
The Lanes
2025
acrylic on canvas
227×227mm

きざし
The Sign
2025
acrylic on canvas
380×455㎜

あなたのままで
Natural Behavior
2025
acrylic on canvas
1167×910㎜ 

イエルべ・エル・アグアの兄弟 01
Brothers of Hierve el Agua 01
2025
acrylic on canvas
727×727㎜ 

あっという間に
In a Flash
2025
acrylic on canvas
333×333mm


水を通じて
Travel through Water
2025
acrylic on canvas
242×333mm


リンゴ
The Apples
2025
acrylic on paper
395×546mm




風の音
The Voice of the Wind
2025
acrylic on canvas
455×380㎜

休息の日
The Rest Day
2025
acrylic on canvas
273×220mm

青い淵
The Blue Abyss
2025
acrylic on canvas
273×220mm

作品の色についてよくご質問いただくのですが、絵の全面にでてきている青は、意図して青くしているのではなく、勝手に青くなってきています。アクリル絵具(ゴールデンアクリリックス)はすぐ乾燥してしまうため、絵を描く前に毎回下記のように絵皿に絵具を色相環のように出し、描いていきます。
青色は特定の5色しか使わないのですが、絵の色味は自分ではコントロールできないので、作品と対話しながら色味が決まっていっているように感じます。



会場の中を散策するような気持で、楽しんでいただけたらと願い、構成しました。